クリスマスが近づくと、お花コーナーにズラリと並ぶ、
真っ赤なポインセチア。
ポインセチアは、多年生の植物ですが、
とても繊細な性質があるので、冬の管理次第で枯れてしまうことがあります。
そこで今回は、
スイスで 4 年越しのポインセチアを育てている私が、
冬越しで失敗しないコツを、紹介したいと思います。
ポインセチアの育て方!1 年のお手入れの流れ
まずはじめに、ポインセチアの育て方の 1 年のお手入れの流れ を簡単にまとめておきます。
12 月 〜 2 月 | 開花期間 温度管理、水やりに気を付けながら、 花と葉 ( 苞葉 ) の鑑賞を楽しみます。 |
4 月 ~ 5 月頃 | 切り戻し・植え替え 新芽を伸ばし、株のバランスをよくするために、 茎の半分くらいまで切り戻して、鉢に植え替えます。 |
6 月頃 | 挿し木 株を増やしたい場合は、挿し木をします。 |
6 月 ~ 10 月頃 | 生育期間 新芽が成長して、鮮やかな緑色の葉がどんどん出てきます。 お部屋の観葉植物としても楽しめます。 |
9 月 ~ 11 月頃 | 短日処理 冬に葉を赤くさせるために、短日処理を行います。 (約 40 日間、夕方 17 時 ~ 朝 8 時頃までダンボールをかぶせて、 日が短くなったと勘違いさせる作業) |
この中で今回は、
開花期間の冬 ( 12 月 ~ 2 月)の育て方に焦点を当てて、
みていきましょう。
ポインセチアの冬の育て方! 4 つのポイント
1. 置き場所
色づいた赤い葉を長く楽しむために、10 ℃以上で管理します。ポインセチアは、寒さがとても苦手なので、
冬越しには、最低 5 ~ 10 ℃が必要です。
冬は、日当たりがよくて暖かい室内がベスト。
たとえば日中は、日当たりのよい南側の窓辺が良いですね。
ただし、夜は窓の外からの冷気、朝は結露の心配があるので、
寝る前に、部屋の真ん中に移動させておく方が良いです。
置き場所で注意することは、
- 加湿器のそばに置かない
- 外に置いたり、庭に植え付けたりしない
加湿器からの水蒸気が花や葉にかかると、病気になりやすくなります。
また、外と家の中を出し入れすることで、
気温の差で、株に負担をかけてしまいます。
夜の間は、外の気温もグッと低くなり、
株が弱ってしまうので、冬は家の中で育ててくださいね。
2. 水やりの頻度
水やりのめやすは、土の表面が乾いてきたら、さらに 2 、3 日待ってからです。
水のあげすぎは根腐れの原因に。
また、水やりの時は、
花や葉にかからないように、根元へあげてくださいね。
水がかかると、その部分から腐りやすくなったり、
病気になりやすくなってしまいます。
3. 肥料
冬 ( 1 ~ 3 月 ) は、生育がほとんど止まるので、肥料は必要ありません。
肥料のあげすぎは、
- 根っこが溶けて、枯れてしまう
- 土が酸性に偏り、害虫が寄ってきやすくなる
- 植物が弱り、病気にかかりやすくなる
という、弊害が出てきます。
私は、冬の間は 1 度も肥料をあげませんが、
春になると、元気に新芽を伸ばしてくれますよ。
4. その他のポイント
- 咲き終わった花・黄色くなった葉は、摘み取る
株の負担を減らすためにも、茎を残してそっと摘み取っておきましょう。 - 葉がたくさん落ちるのは、温度不足のサイン
ポインセチアを育てていると、
突然葉がボロボロ落ちて、心配することがあります。
ですが、葉が落ちる原因は、温度不足がほとんど。
夜の間に、冷えているのかも?
家の中でも、できるだけ暖かいところに移動してみてください。
また、葉が落ちてしまっても、
春に切り戻しと植え替えをすれば、新芽が出てくる事が多いので、諦めないでくださいね。

さいごに
ポインセチアは、冬に出回るので、寒さに強い植物だと思われがち。でも実は、原産地がメキシコや中央アメリカの熱帯地域なので、
寒さには弱いのです。
冬の間は、
- 置き場所は、10 ℃以上の日当たりのいい暖かい室内
- 水やりは、土の表面が乾いてさらに 2、3 日待ってから
- 肥料は、冬の間は必要ない
に気を付けて、元気に冬越しさせてあげてくださいね。